習慣化に失敗しているなら「小さな習慣」から始めましょう。
- 命令する脳が、命令される脳に毎日指示を出さないと、習慣化はできない
- しかし命令する脳は、スタミナがなく、毎日やるのが大変
- なので、命令する脳がスタミナがなくてもできる「命令(小さな習慣)」をやりましょう
というお話です。
習慣化に失敗する理由は脳の仕組みにあった
習慣化に関しては脳の2つの領域に注目するのが重要です。
- 大脳基底核(繰り返しが得意な、本能的な脳)
- 前頭前野(長期的な利益に着目できる、理性的な脳)
簡単に考えるために、命令される側の脳と、命令する側の脳と分けて考えましょう。
人間というのはエネルギーを温存するために作られています。
日常の基本的な動作は、命令される側の脳による繰り返し処理(習慣)が担っています。
この脳領域の特徴は以下の通り
「大きな変化はしたくねぇ!!」
「とにかく毎日決まったことだけやりてぇ!!」
アルパカ
一方で、命令する側の脳はそんな繰り返しを中断させて、よりよい選択を促すことができます。
長期的に見て、理性的に見て、正しい選択を出来るのがこちらの脳領域の特徴です。
で、こっちが考える通りの行動がずーーっと続けられたら、習慣化できそうなんですが、
「圧倒的にスタミナがない!!!」
という特徴があります。
アルパカ
基本的な習慣化の流れ(脳の観点から)
基本的な習慣化の流れは、
- 命令する脳の頑張りで、何らかの行動をする
- 命令される脳が、その行動を当たり前と思うようになる
という感じ。
スタミナはないけど、正しく考えられる命令する側の脳が考える所から初めます。
で、それを66日くらい続けられると、命令される脳が「当たり前の行動だな」と考えて勝手にやってくれるようになります。
で、先程言ったように、命令する側の脳は圧倒的にスタミナがないです。
なので、「何かやるぞ!」と思い立って数回は出来るかもしれませんが、そのうちできなくなります。
人間のやる気はそんなに持たないのです。
ちょっとモチベと意志の力について触れますね。
そもそもモチベーションの力には頼ってはいけない
そもそもモチベーションの力には頼ってはいけないです。
やる気とかモチベーションみたいなものは、突き詰めると感情です。
これは、人間の体の状態(ホルモンとか睡眠、運動)に左右されますし、周囲の環境(騒音だったり、嫌な上司がいたり)とかに影響されます。
ってことで、このモチベーションを当てにして、習慣化しよう!というのは無理ゲーです。
あくまでもボーナスと思ったほうが良いです。
アルパカ
意志力を消耗させる5つの要因(メタ分析の結果)
意志力を消耗させる5つの要因が、論文のメタ分析の結果(制度が高い研究)から出ています。
以下の5つです。
- 努力
- 困難の自覚
- 否定的感情
- 主観的疲れ
- 血糖値の低下
で、これら全てに対応するのもまた厳しいです。
普通の習慣化だとどれかが足りなくなり、続かなくなります。
アルパカ
小さな習慣のスゴい力
ここまでの話を一旦まとめると、
- 人間が習慣化するには「命令する脳(理性的な脳)」が行動を起こさせる必要がある
- それを続けることで、「命令される脳(本能的な脳)」は自然と行動する ※この段階が習慣化
という仕組みの上で、
理性的な脳を働かせるために
- モチベーションには頼れない
- 意志の力を使うべき(ただし、大変)
という話でした。
ってことで、モチベーションも意志の力も無くても行動できる「小さな習慣」をやりましょう、というお話です(本題まで長かったw)
小さな習慣とは?
小さな習慣とはどんなものか?
- 絶対に失敗しないほど小さい
- 今すぐこの場で出来る
- 達成率90%ではなく、達成率100%なもの
- 時間がかからない
というものです。
「小さな習慣」の本の中では、「腕立て伏せ1回」というのが上げられています。
腕立て伏せ一回なら、夜寝る前に「今日の習慣やり忘れた!」となっても、その場で一瞬でできますよね。
この「必ず出来ること、絶対に失敗しないこと」がポイントです。
意志力がゼロの状態でも出来るようなもの、と言い換えてもいいです。
つまり、めちゃくちゃ疲れている状態でも出来る「簡単な(困難さが一切ない)」行動が良いのです。
小さな習慣だけで十分な理由
とはいえ、腕立て伏せ1回じゃダメじゃない?
と人はついつい思ってしまいます。
しかし、小さな習慣だけで十分なんです。
結論から言うと「人間は1つの行動をしたら、次の行動もしたくなるから」です。
この辺りは、
- 人間の脳は行動してからやる気が出てくる仕組み
- 行動することで、次の行動への心理的ハードルが低くなる
という2つの理由があります。
結果的には、腕立て伏せ1回やったら、気づいたらもっと多くやってしまうのです。
小さな習慣を始めよう(具体例)
ということで、習慣化したいことがあったけど失敗した人は「小さな習慣」から始めるのがオススメです。
具体例としては
- 腕立て伏せ1回する
- お菓子を食べたくなったら、先にナッツをひとつかみ食べる
- ジュースが飲みたくなったら、水を1杯飲んでから飲む
- スクワットを1回やる
などですね。
私のようにブログや文章を書く人だと
- 記事のタイトルだけ書く
- 過去の記事をスマホで1分読む
とかやると、簡単に取り掛かれて、気づいたら1記事かけるようになりそうです。
小さな習慣、ぜひ試してみてください!